アラガン社はシリコンインプラントによるとされる「ブレスト・インプラント関連未分化大細胞リンパ腫(BIA-ALCL)」に関連して、2種類の同社製品を市場から自主回収販売停止することを公表致しました。(2019年7月25日)
BIA-ALCLは乳房再建術または豊胸術でインプラントを挿入された方に発生する悪性リンパ腫の一種で、このインプラントが挿入されている方のうち約3,300人(0.03%)に1人にこのリンパ腫が発生すると報告されています。
乳房にインプラントが挿入されている場合、アメリカ、EU、カナダでは無症状の方に対する予防的なインプラント摘出手術は推奨されていません。腫れやしこりが無いかをご自身でチェックすることが推奨されています。
日本乳癌学会は術後最低10年の定期的な診察と2年に1度の画像検診を推奨していましたが、この疾患の報告を受けて10年目以降も引き続き自己検診と医療機関での定期健診を継続するよう勧めています。
日本乳癌学会、日本形成外科学会、日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会、日本美容外科学会の4学会から、インプラント挿入の手術をお受けになった方とそのご家族への情報提供が公開されていますのでご参照ください。
当院でインプラント挿入手術をお受けになり、気になる症状がある方は乳腺外来を予約受診して診察を受けてください。