検査・診療の種類
- X線一般撮影
主に、胸部・腹部・骨のX線撮影を行います。
- X線TV検査
食道、胃、十二指腸、大腸、腎臓、膀胱などの検査を行っています
- CT検査
Computed Tomographyの略。X線を利用して横断面の画像を作ります。
- MRI検査
Megnetic Resonance Imagingの略。核磁気共鳴現象を利用し多方向の画像を作ります。
- RI検査
放射線医薬品(ラジオアイソトープ)を利用して、骨、心臓、脳などの検査をします。
- 骨塩定量検査
骨の密度を計測します。
- 結石破砕
尿管、胆管などにできた結石を破砕します。
- アンギオ(血管撮影)
カテーテルを使って、主に頭部、腹部の血管を検査・治療します。
- 放射線治療
リニアックを用いて放射線を照射して治療します。
X線一般撮影
X線一般撮影検査を受ける前に
X線撮影をする前には、できるだけ服を脱いでいただきます。
X線には、物体を透過する作用があり、その物体の吸収差がX線画像として現れます。ですから服を着たままでは、ボタンや金属、着衣によるシワの重なりによってX線の吸収差を生じ、写真上で影となって写るために、診断の際に誤診を招く恐れがあります。それを避けるために服を脱いで検査用着物に着替えて頂いています。撮影部位によっては、下着等をつけてもよい場合があります。
以下の物については担当技師が撮影部位により判断しますので、患者様のご理解ご協力をお願いいたします。
- ピアス、ヘアピン、ネックレスなどの金属類や真珠類
- 湿布、エレキバン、カイロなど
- 補聴器、入れ歯など
検査当日の流れ
- 放射線科受付で、診察券を出して受付をします。
受付時、何番の撮影室で待つか説明があります。
説明を受けた撮影室の前でお待ち下さい。
- しばらくすると技師がお呼びしますので、呼ばれましたら検査室にお入り下さい。
もし、長い間呼ばれない場合は、近くの技師または受付に声をかけてください。
- 検査を受けます。
- 検査終了後、順路案内表をお渡しするので、
しばらく廊下でお待ち下さい。
外来などで事前に説明があった場合は、その指示に従ってください。
- 順路案内表を渡された方は、次の検査またはブロック受付へお戻り下さい。
胸・腹部撮影
- 検査の目的
胸部・・・肺、気管、心臓、大血管、横隔膜や縦隔の陰影などを見る検査です。
腹部・・・肝臓、脾臓、腎臓などの輪郭、腸管内腹腔内ガス像、石灰化などを見る検査です。
- 検査時間
約3分です。
- 検査の内容
患者様は技師の指示に従って、上半身についているネックレス、シップ、エレキバンなどをはずしてもらい、肌着もしくは検査着に着替えていただきます。
技師が「息を吸って止めてください」または「息を吸って吐いて止めてください」と合図するので、その通りにしてください。
骨・軟部撮影
- 検査の目的
骨・関節や筋肉、脂肪組織の状態を調べる検査です。骨折や脱臼などが分かります。
- 検査時間
撮影部位により異なりますが、約5分~10分です。
- 検査の内容
撮影部位によって、服を脱いでもらうことがあるので技師の指示に従ってください。
撮影時にも、部位によって「息を吸って止めてください」または「息を吸って吐いて止めてください」と合図するので、その通りにしてください。
乳房撮影
検査の内容
乳房は柔らかい組織でできているために、専用の装置を使って撮影します。
検査前に、上半身を脱いでいただきます。撮影では、乳房をはさんで写真を撮ります。乳房は人により厚みも大きさも違いますので、よい写真を撮るためには乳房をなるべく均等に圧迫して撮ることが必要となります。少し痛みを伴います。
X線TV検査
X線TV検査は、予約検査になります。急に都合が悪くなった場合はすぐにご連絡下さい。
検査当日の流れ
- 放射線科受付で受付をした後、X線TV室の前でお待ち下さい。
- しばらくすると担当技師がお呼びしますので、呼ばれましたら検査室にお入り下さい。
もし、長い間呼ばれない場合は、近くの技師または受付に声をかけてください。
- 検査を受けます。
- 検査終了後、担当技師から説明があります。順路案内表を渡された方はそのまま会計窓口に行き会計を行ってください。
外来で診察のある方は、外来へお戻り下さい。
- 検査結果は、次回の外来診療日のとき担当の医師からお聞き下さい。
また、緊急検査等の場合は当日の診療で結果を説明する場合もございます。
検査室では結果をご説明出来ない事をご了承ください。
造影剤について
食道や胃・十二指腸などの消化管や腎臓などは、通常のX線撮影ではよく描出できません。そのため、X線吸収の大きい造影剤という薬を注入して撮影をします。その造影剤の陰影によって、目的とする臓器の検査を行います。造影剤はバリウム剤や有機ヨード剤などが使われます。
上部消化管(食道、胃、十二指腸)検査
- 検査の目的
食道から十二指腸にかけて腫瘍などの有無を調べます。
- 検査時間
約20分です
- 食事について
検査前日の夕食は普通に食べてください。
夜9時以降は食べないでください。
検査当日は朝食を取らないでください。
- 検査の内容
患者様は上半身に付いているネックレスや、湿布、エレキバンなどをはずしてもらい、検査着に着替えていただきます。
バリウムやガストログラフィンなどの造影剤を200ml~300ml使用します。
胃の検査では造影剤の他に胃を空気でふくらますための粉を飲んでいただきます。
検査が始まると、担当技師から「右を向いて」「前を向いて」というふうに指示があります。それによって、見たいところに造影剤が付着し形態が分かります。
大腸検査
- 検査の目的
X線透視下で肛門からバリウムと空気を入れて大腸の腫瘍の有無を調べます。
- 検査時間
約20分です。
- 食事について
この検査をするためには、事前に大腸の内容物を完全に排出しておく必要があります。そのために検査準備表をよく読んで検査前日の朝、昼、夕食と間食の検査食を食べて下剤を服用していただきます。
検査当日は朝食を取らないでください。
- 検査の内容
患者様は検査着に着替えていただきます。
検査が始まると、担当技師から「右を向いて」「前を向いて」というふうに指示があります。それによって、見たいところに造影剤が付着し、形態が分かります。
検査終了後、トイレに行って注入したバリウムと空気を排泄していただきます。もしそのとき排泄されなくても数時間後には排泄されます。便秘気味の方は下剤をお渡しするので申し出てください。
お腹が張ったり痛みのある方は、右を下にして横になったり腹ばいになったりして空気を出すようにしてください。
腎盂・尿管造影撮影
- 検査の目的
腎臓の機能や腎盂、尿管、膀胱の形態を調べるのが目的です。
- 検査時間
約20分です
- 検査の内容
この検査では腎臓がよく見えるようにするために非イオン性ヨード造影剤を投与します。過去にヨードやヨード造影剤、その他の薬でアレルギーがあった方は必ず担当医師または看護師に申し出てください。
検査前に、肌着もしくは検査着に着替えていただきます。撮影台に仰向けに寝ていただき、始めに腹部のX線写真を撮ります。その後、造影剤を点滴により投与し、時間を追って写真を撮ります。
造影剤を注射した後、熱く感じることがありますが心配いりません。しかし、かゆみを感じたり、気分が悪くなったときは我慢せず、すぐに周りの看護師または技師に教えてください。場合によっては応急処置を行います。
胆嚢、胆管検査
- 検査の目的
X線透視下で内視鏡を使って、胆道や膵臓の診断をします。膵炎などの膵疾患や黄疸、胆石、肝内結石、胆道結石などの疾患が分かります。
- 検査時間
約30分です。
- 検査の内容
患者様は上半身についているネックレスや、湿布、エレキバンなどをはずしていただき検査着に着替えていただきます。
胆管、膵管の消化管への入口に内視鏡をゆっくり挿入していき、内視鏡からでた細い管から直接造影剤を注入し撮影することにより、膵管、胆管、胆嚢の形態を調べます。内視鏡は柔軟なため、屈曲しながら消化管の深部まで挿入され観察されます。
CT検査
CTとはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略です。CTは、X線を利用して身体の輪切りの画像を得ることができます。最近の機器では、息を止める時間を短くすることができ、それに伴い検査時間を短くすることができます。
また、撮影の方法によってはいろいろな方向の断面を見ることができます。当院も最新の機器が導入され、短時間で胸腹部などの広範囲な撮影ができ、脳血管、腹部血管、骨などの三次元表示が可能です。
検査前の準備
CT検査は、緊急以外は予約検査となります。急に都合が悪くなった場合はすぐにご連絡下さい。
食事は特に説明がない限り普通に食べてきてください。
検査当日の流れ
- 放射線科受付で、診察券を出して受付をします。頭部撮影検査の目的
脳の形態、また造影剤を使うことにより血管の走行も調べます。
- 検査時間
約5分です。
- しばらくすると担当技師が呼びに来ますので、更衣室にお入りください。
- 造影剤を使ったCT検査を受けられる方は、確認のため技師もしくは看護師に同意書を提示してください。
- CT検査を受けます。
- 検査終了後、技師または看護師から検査後の説明があります。順路案内表を渡された方はそのまま会計窓口へお持ちください。 外来を受診される方は、そのまま外来においでください。フィルム、カルテは後で診療科に送ります。
- 検査結果は、次回の外来診察日のとき主治医からお聞きください。
また、緊急検査等の場合は当日の診察で結果を説明する場合もあります。 検査室で結果をお話することはできませんので、ご了承ください。
頭部撮影
- 検査の内容
正確でよい診断を得るために、検査室ではCT担当技師の指示に従ってください。
検査台の上に仰向けになっていただき、検査を行います。
造影検査のときは、腕に注射針を刺して造影剤を入れる準備をします。
検査中は、じっとしていてください。途中で気分が悪くなった方は、声を出してCT担当者に伝えてください。マイクが付いていますので患者様の声は操作室に聞こえるようになっています。
検査が終了したら、指示があるまで動かずに、楽な姿勢でお待ちください。
胸部・腹部撮影
- 検査の目的
胸部:肺野、縦隔の形態を調べます。
腹部:肝臓、膵臓、胆嚢、脾臓、腎臓など腹部臓器の形態を調べることができます。
- 検査時間
約10分です。
- 検査の内容
正確でよい診断を得るために、検査室ではCT担当技師の指示に従ってください。
アレルギーのある方、以前何らかの薬で異常のあった方は、検査前にCT担当者に申し出てください。 検査台の上に仰向けになっていただき、検査を行います。
造影検査のときは、腕に注射針を刺して造影剤を入れる準備をします。
- 検査が始まると、
『息を吸って、止めてください。』
と放送で合図します。それに合わせて呼吸してください。合図をしますので毎回同じように息を吸ってください。急に息を大きく吸ったりすると連続した横断像が撮れなくなるからです。
検査中は、じっとしていてください。途中で気分が悪くなった方は、声を出してCT担当者に伝えてください。マイクが付いていますので患者様の声は操作室に聞こえるようになっています。
検査が終了したら、指示があるまで動かずに、楽な姿勢でお待ちください。
四肢撮影
- 検査の目的
四肢の骨折・脱臼や関節を調べます。
- 検査時間
約10分です。
- 検査の内容
正確でよい診断を得るために、検査室ではCT担当技師の指示に従ってください。
アレルギーのある方、以前何らかの薬で異常のあった方は、検査前にCT担当者に申し出てください。 検査台の上に仰向けになっていただき、検査を行います。
造影検査のときは、腕に注射針を刺して造影剤を入れる準備をします。
検査中は、息止めの合図はないので普通に息をして大丈夫です。
ただし、動かないようにジッとしていてください。
途中で気分が悪くなった方は、声を出してCT担当者に伝えてください。マイクが付いていますので患者様の声は操作室に聞こえるようになっています。
検査が終了したら、指示があるまで動かずに、楽な姿勢でお待ちください。
MRI検査
MRIとはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略で、磁気と電波を利用して断面画像を得る装置です。X線を使いませんので、放射線被曝はありません。撮影の時は、狭いトンネルの中に入って大きな音の中で検査します。
しかし、いつもスタッフが見ていますので心配しないで検査を受けてください。
検査前の準備
MRI検査は、予約検査になります。急に都合が悪くなった場合はすぐにご連絡ください。
食事は特に説明がない限り普通に食べてきてください。
注意事項
- 撮影室に下記の物は持ち込めません。
①キャッシュカード、テレホンカード、診察券などの磁気カード類
②ヘアピン、装身具、鍵などの金属類すべて
③時計、計算機、補聴器、携帯電話などの電子機器のすべて
- 入れ歯、エレキバン、ホッカイロ、カラーコンタクトレンズなどはすべて外してください。
- 体内に心臓ペースメーカー、クリップ、人工関節、入れ墨など金属類がある場合は事前にお申し出ください。
- 妊娠中の方、閉所恐怖症などで狭いところが駄目な方は検査前に申し出てください。
- 検査前にトイレは済ませてください。
- 化粧品の中に金属を含んでいるものがありますので、化粧は落としておいてください。ぬり薬などもできるだけ塗らないでください。
- 鉄工関係の職業の方は鉄粉が付着することがありますので、検査前日に入浴・洗髪をお願いいたします。
- その他、ご不明な点は担当医師・技師におたずねください。
検査当日の流れ
- 検査時間の20分前に放射線科受付までおいでください。
- 再来受付機で受付したときの受付票と診察券をお出しください。
- 受付をした後、MRI室の前でお待ちください。
しばらくすると担当技師が呼びに来ますので、更衣室にお入りください。
前述した注意事項にしたがって準備をしておいてください。
- MRI検査を受けます。
- 検査終了後、技師から検査後の説明があります。
- 検査結果は、次回の外来受診日の時に主治医からお聞きください。
また、緊急検査等の場合は当日の診察で結果を説明する場合もあります。
検査室で結果をお話しすることはできませんので、ご了承ください。
頭部検査
- 検査の目的
めまい、頭痛、高血圧症、脳梗塞、脳出血、手術後などで脳の形態や脳血管を調べます。
- 検査時間
約15~30分です。
- 検査の内容
検査台の上に仰向けに寝て、頭を固定させていただきます。
撮影の際は、狭いトンネルの中に入って検査をします。
撮影中は大きな音がします。
検査中動いてしまうと撮影がうまくいかないので、動かないでじっとしていてください。
また、必要に応じて造影剤を注射して検査を行うことがあります。もし変わったことがあったら検査前にお渡しするブザーを押して教えてください。
脊髄撮影
- 検査の目的
頸椎、胸椎、腰椎を走る脊髄を調べます。多方向の断像を得ることができます。
- 検査時間
約10分~20分です。
- 検査の内容
検査台の上に仰向けに寝て、頭を固定させていただきます。
撮影の際は、狭いトンネルの中に入って検査をします。
撮影中は大きな音がします。
検査中動いてしまうと撮影がうまくいかないので、動かないでじっとしていてください。
また、必要に応じて造影剤を注射して検査を行うことがあります。もし変わったことがあったら検査前にお渡しするブザーを押して教えてください。
腹部撮影
- 検査の目的
肝臓、膵臓、胆嚢、脾臓、腎臓など腹部臓器や腹部血管を調べます。
- 検査時間
約20~50分です。
- 検査の内容
検査台の上に仰向けに寝て、頭を固定させていただきます。
撮影の際は、狭いトンネルの中に入って検査をします。
撮影中は大きな音がします。
検査中は、呼吸を止めていただきます。
「息を吸って止めてください。」または「息を吸ってはいて止めてください。」と合図しますので、その合図に合わせて呼吸を止めてください。
また、必要に応じて造影剤を注射して検査を行うことがあります。もし、変わったことがあったら検査前にお渡しするブザーを押して教えてください。
四肢(肩関節、肘関節、手関節、股関節、膝関節、足関節など)撮影
- 査の目的
膝、肩などの関節や軟部組織など、筋肉を支えている腱や靱帯、軟部組織等を調べます。
- 検査時間
約30~50分です。
- 検査の内容
検査台の上に仰向けに寝て、検査部位を専用の機械で固定させていただきます。
撮影の際は、狭いトンネルの中に入って検査をします。
検査中動いてしまうと撮影がうまくいかないので、動かないでじっとしていてください。
また、必要に応じて造影剤を注射して検査を行うことがあります。もし変わったことがあったら検査前にお渡しするブザーを押して教えてください。 撮影中は大きな音がします。
検査中動いてしまうと撮影がうまくいかないので、動かないでじっとしていてください。
また、必要に応じて造影剤を注射して検査を行うことがあります。もし変わったことがあったら検査前にお渡しするブザーを押して教えてください。
RI検査
アイソトープ検査とは、放射線医薬品(RI)を用いて病気の診断や治療を行う検査です。RI検査によって各臓器の機能を画像に表すことができ、身体のいろいろな部位の病気の早期発見、心筋梗塞の正確な判断や予後の判定に大きな役割を果たしています。また、脳、肝、腎、骨などの臓器では、他の検査では発見しにくいところの病気を発見することもできます。
検査自体は、苦痛や副作用はほとんどなく、しかも各臓器の機能、病気の状態がわかるので種々の病気の診断になくてはならない検査となっています。なお、検査時間が約30~60分ぐらい要するのは、見たい検査部位を多方向から情報収集しているからです。たとえば、骨の検査(骨シンチグラフィ)では、前から頭部、胸部、腹部、骨盤部、後ろから頭部、胸部、腹部、骨盤部の情報収集を行います。
骨シンチグラフィー
- 検査の目的
RIが骨に集まる性質を利用して、全身の骨の形態をみるのが目的です。
- 検査時間
注射をした後、時間をおいて撮影します。撮影は約30分です。
- 検査の内容
朝8:30にRIを注射します。注射した薬が骨に集まるまでに約2~3時間かかりますので、検査はお昼になります。検査自体は30分ぐらいで、検査用寝台に寝ているだけです。ただ、カメラを体に近づけますので多少の圧迫感はあるかもしれません。空いた時間は、自由に過ごして結構です。食事をされてもかまいません。
心筋血流グラフィー
- 検査の目的
注射したRIが心筋に集まる性質を利用して、心臓の機能、形態を調べるのが目的です。心筋虚血、梗塞部位の検出、虚血と梗塞病変の鑑別などができます。検査では、心臓に負荷をかけることで虚血部位が検出されます。
- 検査時間
2回に分けて検査をします。1回目は約1時間で2回目は約30分です。
- 検査の内容
まず、午前中に運動負荷または薬剤負荷をかけます。運動負荷の場合は、ズボン等運動のできる服装でおいでください。自転車をこぐ運動をします。
RIを注射して1回目の撮像をします。
検査台に寝ていただき、両手をバンザイの形にあげます。
カメラが身体に接近し、カメラが回転しいろいろな角度で撮像します。
空いた時間は自由に過ごされて結構ですが、昼食は検査がすべて終了するまでとれません。
昼の薬のある方は持参してください。
2回目は約3時間後に撮像します。
脳血流シンチグラフィー
- 検査の目的
注射したRIが脳に集まる性質を利用して、脳の血流を調べるのが目的です。虚血性脳血管障害(脳梗塞、一過性脳虚血発作(TIA)、主幹動脈狭窄症、もやもや病)、痴呆、てんかん、脳炎、脳症、脳死などの診断に用います。
- 検査時間
約1時間です。
- 検査の内容
RIを注射した直後に撮像します。
検査代に寝ていただき、カメラが頭に接近し、カメラが経典士いろいろな角度で撮像します。
骨塩定量検査
骨塩定量検査(こつえんていりょうけんさ)とは、骨塩量(骨量)を測定する検査です。主に骨粗鬆症の診断・経過観察において実施されます。
検査方法はX線を利用するもの(DXA[デキサ]法など)と超音波を利用するものがあり、検査方法によって測定する部位が異なります。 DXA(デキサ)法とは2種類の異なるエネルギーのX線を照射し、骨と軟部組織の吸収率の差により骨密度を測定する方法です。
骨塩定量について
骨塩とは骨の強度(密度・ミネラル)のことで、疾患等による骨の変化を捕らえるものです。検査による測定値(計測値)をコンピュータにより解析して算出し、正常な値(標準値)と比較することにより骨塩量を知ることができます。
骨塩定量測定は、骨粗しょう症の診断や治療の経過観察、またはホルモンのバランス異常による、あるいは先天性の代謝性骨疾患の診断や治療、病態の解明などに使われます。
骨粗しょう症について
骨のカルシウムが減少し、骨がもろくなって骨折などを起こしやすくなります。症状としては背痛、腰痛、病的圧迫骨折などがあり、50歳以上や閉経後の女性に多くみられます。骨塩量が減少する場合、男性では老化、女性では閉経や老化によって起こります。
- 骨塩定量検査を受けるにあたっての注意事項
金属類のついた衣服やコルセット、エレキバンなどは取り除いていただきます。
場合により、検査着に着替えていただきます。
- 検査方法について
検査台に仰向きの状態で寝ていただきます。
検査中はなるべく動かないでください。
特に息を止めたりする必要はありません。
- 検査時間は、 約10分程度です。
結石破砕
結石破砕は体外衝撃波結石破砕術といい、主に尿管結石に対する治療法です。
原理
水中で発生させた衝撃波を体内の結石に当てると、水や体と結石の波の伝わり方が違うために衝撃波のエネルギーが結石に吸収されて、結石だけが取り除かれることになります。
検査当日の流れ
- まずは服を着替えて、治療台の上に横になっていただきます。結石のある場所によって仰向けか、うつ伏せになるかを決めます。
- 次に結石のある場所に衝撃波が集中するように位置の調節を行います。そのときにX線透視をします。
- あとは衝撃波の照射を始めるだけです。
結石破砕を受けるにあたっての注意
この方法は、結石を取り除くのではなく細かく砕いて自然に排出するのを待つものです。そのため、治療によって砕かれた結石がなかなか排出されなかったり、また再度別のところに引っかかって痛みが出ることがあります。
また、結石の大きさや硬さによっては複数回の治療が必要になったり、場合によっては内視鏡的な治療の併用も必要になります。
副作用その他について
体内で結石を砕くので多くの場合は血尿が出ます。これはあまり心配はいりません。しかし、特に腎臓付近の結石を砕いた場合に、まれに腎臓から出血して軽い血のかたまり(血腫)ができることがありますが、安静や止血剤の投与で解決します。
また、前述したように、結石が再度別のところで引っかかって痛みが出ることがあります。この場合には鎮痛剤などで対処するだけでほとんど大丈夫ですが、再度結石破砕を行ったり、内視鏡的治療を要したりする場合もあります。
ただし、妊娠している女性に対しては流産などの危険があり、また胎児への影響が分かっておりませんので、原則として施行できません。妊娠している可能性が少しでもある場合には申し出てください。
この治療法は現在する結石の手術治療の中では最も安全で、患者様の負担が少ない方法であり、安心して治療を受けてください。
那賀病院では泌尿器科医師が担当しております。
アンギオ(血管撮影)
平成27年6月より新しいアンギオ装置が稼働しています。
アンギオって?
アンギオとは血管撮影のことで、足や手の血管から細長い管を通し、頭部・心臓・腹部などの目的部位に先端を進め、管から造影剤を流し血管の病気や腫瘍を見つけ場合によっては治療を行います。
以前の装置と何が変わったの?
以前は2方向(正面、側面など)撮影するのに、1つのX線管球で2回撮影していましたが、新装置では違った角度を2つのX線管球で同時撮影できるようになりました。
ということは造影剤の量が減らせて、検査時間も短くなるということです。更に画質の向上に伴い、放射線の量を減らすことができます。
またアンギオ装置で3D撮影やCTのような撮影ができ、より詳細な情報を得ることができます。
頭部の正面像 側面像
心臓の撮影像 異なった角度の撮影像
腹部の撮影像 血管のみの撮影像
頭部3D撮影像(赤が動脈、青が静脈)
どんな病気の人が、対象となるの?
当院では、アンギオ装置を、放射線科・循環器内科・脳神経外科・腎臓内科の4科が共用しています。
- 頭部では、脳梗塞・脳内出血など
- 心臓では、心筋梗塞・狭心症など
- 腹部では、肝細胞癌、消化管出血など
さまざまな部位の病気が、検査・治療の対象となっています。
放射線治療
放射線治療は「がん」に対する有効な治療法で、「手術療法」・「化学療法」と並んでがん治療の3本柱の1つです。
原則として、月曜から金曜の週5日間(祝祭日はお休み)毎日通院していただくことになります。期間は、その人ごとに決められた回数(20~30回程度)の治療が必要となります。
放射線が照射される時間は、ほんの数分です。放射線が当たっているときに、痛みや熱さを感じることはありません。
当院にて2016年12月より稼働開始の放射線治療装置「Clinac ix」(バリアンメディカルシステムズ)は、世界的にも信頼性が高く、多くのユーザーから支持されており、最新の放射線治療や、より高度な治療が可能な放射線治療システムです。
治療位置、つまりは病変を正確に高画質で捉えるOBI(オンボードイメージャ)装置を搭載しており、撮影・透視だけでなく、kVコーンビームCTも撮影でき、治療前にミリ単位の照射位置補正(IGRT=画像誘導下放射線治療)も可能となりました。
この放射線治療装置の安全管理に努め、医師・看護師・放射線技師が連携し、どなたでも安心して放射線治療を受けていただけるよう、日々努力してまいります。